川口能活の名言 ~元日本代表ゴールキーパーの言葉の数々~

川口能活の雑誌の記事から、心に響く名言の数々を紹介します。私自身この言葉に何度も励まされ、何度もやる気をもらえました。時代は変わっても色あせない言葉ばかりです。

問題にぶつかって、真っ向勝負して、そこに光をみつけて、その光に向かって突き進む。

何とかなるだろうという発想ではなくて、それに向かって正面からぶつかっていく。問題にぶつかって、真っ向勝負して、そこに光をみつけて、その光に向かって突き進む。誰に何を言われても。それができるかどうかは最終的に自分を信じているかいるかの問題ですよね。真っ向勝負するにはエネルギーがいるし、耐えるのも自分しかいない。今はどんな状況になっても自分には自信があるといえます。

サッカーダイジェストの「経験」とは何かというインタビュー

オレはオレだ

オレはオレだ・・・。

サッカーダイジェスト「雨のち晴れ」

川口の頭にはいつも、マスコミの先導によって作り上げられた、「川口像」があった。たとえば「日本ナンバー1GK」で、「安定感は抜群」で、そのうえつねに「攻撃的なGK」でなければならなかった。少なくとも川口は、そういうった評価に耳を傾け、そのとおりのGKでいようと努めてきた。ときには、その「川口像」が危機感を生み、川口自身のレベルアップにつながることもあった。しかし、周囲の評価が激しく浮き沈みする中で、危機感は、恐迫観念にまで膨張していったに違いない。レバノンで行われたサウジアラビアの猛攻を凌ぎ、優勝の立役者としてまつりあげられたが、その後のチャンピオンシップでミスを犯したあと、「おそらく、また評価がすりかわるのだろう」と川口は思ったという。その瞬間に川口は、ずっと追いかけてきた幻想を叩き壊した。その後日本人GKとして初めての海外移籍が決定する。

欲しいのはいつだってチームの勝利だけ

「結局ね、世界では勝たないと個人的にも評価されないし、すぐ忘れられちゃうんです。フラビオ・コンセイソンやリバウドは、3年経っても僕らのこと覚えてる。なぜか。勝ったからですよ。奇跡だろうがなんだろうが、96年のアトランタで勝ったのは日本で、ブラジルは負けた。だから彼らは忘れない。2、3年後にアルゼンチンの選手やファンにフランス・ワールドカップでどこと対戦したか聞いても、たぶん日本の名前はすぐに出てこないと思う。1点差で食い下がったとしてもそういうものなんです。」

NUMBER「コパに挑める喜び」戸塚啓 99年のキリンカップが終わった頃の記事。

神様は乗り越えられない課題は与えない

「神様は乗り越えられない課題は与えないと言うじゃないですか。今、この逆境の中から何かを掴めということなんだと思います。僕は必ず、這い上がって見せますから。」

週刊文春「ワールドカップへの道~拡大版~ ポーツマス「苦悩の日」のすべて 吉井妙子

これは川口の名言として有名になりましたね。その元ネタです。

2002年に入ってから始まったポーツマスFCのフロントの冷たい仕打ちに、川口は恐怖と孤独に怯えながら必死で踏ん張っていた。この頃の川口の口癖は「朝、目がさめて意識が戻るのが辛い。このまま目がさめないでくれたら」というもの。チームの練習には行くものの、それが終わると即刻帰宅し、家の玄関の鍵を閉めた。外食を止め、日本から送ってもらったレトルト食品で空腹をしのぎ、車のガソリンは隣町まで行って給油し、銀行のキャッシュコーナーには人気のない夜11時に出向いた。まるで犯罪者のような気分だったという。電話では、時には深いため息をついて、またあるときはこらえきれなくなって嗚咽を漏らすこともあったが、それでも電話の最後には、自分を鼓舞する言葉を吐いたという。

それで代表を外されるのならそれも仕方ない

「サッカーは自分の人生を豊かにする手段だったんです。昨年、トルシエに起用されないなら、トルシエが欲するように僕のサッカースタイルを変えようかと悩んだこともありましたけど、やっぱり僕は自分のサッカースタイルを追及することにしました。トルシエという器の中で僕は泳ぎたくない。それで代表を外されるなら、それも仕方がないと思います。僕は自分の人生をさらに豊かにするために、もっともっとサッカーがうまくなりたいですから。」川口は、トルシエあるいは代表という呪縛から自分を解放した。

SPORTS Yeah!「人間・川口能活25歳・GK」 吉井妙子

代表のスタメンから外され、自分を見失っていた川口は、カンボジアに一人旅に出た。カンボジア紛争の悲惨な爪痕を目の当たりにしてきた川口は、自分の悩みがどれだけちっぽけなものだったのだろうということ感じた。また公園で裸足でボールを蹴っている少年達に出会って、サッカーをしたいという欲求が突き上げてきたという。

この記事は僕が最も大事にとってある雑誌の記事です。苦しいとき、頑張らなきゃいけないときに自分を奮い立たせるのときに読んでいます。

アウェーの試合を楽しみにしているんです

アウェーの試合を楽しみにしているんです。満員のスタジアムで日本人はベンチとプレスだけ。敵のサポーターの罵声が飛び交う中で、シュートを防いだら「ざまあみろ」って思うし、その瞬間「ああ~」ってタメ息がスタンドから漏れるのを聞くのはたまらなく気持ちいいから(笑)

Number「顔を蹴られても絶対にボールは離さない」佐藤俊

川口のマゾっぽさが存分に発揮されてる一言でした。

ケツは絶対グラウンドにつけない

前は、状況を見ずに当たれって思って飛び出していたかもね。今は、前銃身の低い構えからギリギリまで待って、臨機応変に素早く対応する力がついてきた。それが1対1に強くなった秘訣じゃないかな。GKとして、きをつけていること、それは、まず、ケツは絶対グラウンドにつけないこと。ケツをつけると相手もゴールが大きく見えるから、小さく見せてシュートを失敗させる。ボールの見送り方も大事。こんなの全然平気っていう安心感みたいなのを味方に伝えられたらいいし、こんなシュート大したことないよっていうのを敵に見せる意味もある。国際試合は、そんなちょっとしたところでも相手にプレッシャーを与えておかないと・・

Number「顔を蹴られても絶対にボールは離さない」佐藤俊

昔、マリノスにいた、ラモン・ディアスがいっていたそうです。日本のキーパーはちょっとフェイントをかけると、すぐしりもちをつくから楽だ・・と。

経験の積み重ねが自信と余裕を作ってくれますから

僕はGKとしてGKのプレーをする。それのどこが悪い。GKの仕事をやっていれば文句はないだろう、と。こういった雰囲気を周りに発していました。でも、今はいろいろな経験を積んで、状況に応じて自分なりの対処法が増えてきたと思います。もちろん、まだまだ完璧ではないですけど。ただ、21~22歳の頃を振り返ると、逆にトゲがあったからこそワールドカップ予選の苦しい状況を切り抜けられたんじゃないかなって思うときもありますよ。周りと衝突しながら、そのなかで自分が少しずつ変わっていった。それが今にもつながっています。これからまだまだつらい経験をしなければいけないだろうし、たくさん壁にぶつかると思いますけど、その都度、自分に足りないものを見つけて、吸収して、こうなったらこうなるだろうという引き出しを増やしていきたい。経験の積み重ねが自信と余裕を作ってくれますから。

日本代表マガジン2001.夏 「気概」小室功

ポーツマスでのつらい経験を予測するようなこの川口の言葉。まだスペイン戦直後くらいのインタビューです。

集中力は思い込み

集中力については、なんと言えばいいんでしょう・・・思い込みですかね。こういう試合になればなるほど、自分の集中力は高まるんだと思い込む。周りからも集中力が高いと言われるから、そう思い込む。自分には集中力という武器があるんだと思い込む。それが土壇場になったとき、自分の支えになっているという感じですかね。

日本代表マガジン2001.夏 「気概」小室功

集中力、特に大舞台での集中力がすごいといわれる川口能活から、誰にでも真似できるようで真似できない、集中力アップ講座でした。

人生にとって一番幸せな瞬間を味わえる場所

正ゴールキーパーの座を奪わなきゃいけない。チャレンジャーとして相手に食らいつき、もう、蹴落として、たたきのめして、自分がピッチに立ってね。自分の強さ、存在を発揮するっていう。今は、「ハンター」として勝ち取っていくっていう気持ちがあふれています。来季、そのポーツマス残留か、移籍かはわかりませんが、とにかく戦いつづけて第1GKの座を勝ち取りますよ。そこが自分の戦場だし、人生にとって一番幸せな瞬間を味わえる場所だって確信してますから。

POPEYE「ハンターな意識を取り戻し、来季は吠えまくる!」

ウルグアイ戦のミスのあと、ポーツマスで正GKを失ってからの2年間を振り返ってこのままじゃいけない、って気づいた頃のものです。 ピッチの上が自分の一番の場所、といいきれるところがすごい。ホントに彼にとってサッカーが全てなんだな。

GKは最後には観客をも支配できる

好セーブ、試合の勝ち負け、優勝する瞬間もしあわせだけど、GKはもっと奥が深いんです。たとえば、GKはまずは味方ディフェンスを支配し・・・、そして敵の攻撃を支配し・・・、つまり最後には観客をも支配できるんですよ!1人の人間が何万人もの人を支配した瞬間っていうのは、本当に快感なんですけど、そこに行くには、いろんなものを犠牲にしますよね。フットボールの追求、身体能力の追及、そういうことを極めた結果、そこにたどり着けるかもしれないわけで。

POPEYE「ハンターな意識を取り戻し、来季は吠えまくる!」

観客を支配する。まさにここが日本で川口能活というGKしかできないことなんだと思ってます。


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