川口能活の引退試合。試合内容とサプライズ演出盛りだくさんのセレモニーをレポートします。

川口能活の引退試合。試合内容とサプライズ演出盛りだくさんのセレモニーをレポートします。

2018年12月2日ー。

川口能活というサッカー選手の引退試合が行われました。僕にとっては1995年から20年以上も熱狂的に応援し続けてきた選手の引退試合ということで、自分のことと同じくらいの人生の節目。この日、最後の応援をしてきました。

この日、同じ場所で興奮を共にした方には、その感情を懐かしむきっかけに、残念ながら会場にいけなかった方には、当日の会場の熱量を共有したいと思います!

早く逃げ切って欲しい、一方で永遠にこのまま見ていたかった引退試合のプレー

明治安田生命J3 34節 SC相模原 1-0 鹿児島ユナイテッド

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  • SC相模原史上最多の12612人が観戦!
  • GKにとって一番うれしいスコアである1-0での勝利!
  • 53分には1対1の状況からの連続セーブでチームの絶対絶命のピンチを救う!
  • 試合終了のホイッスル後、今まで見たことのなかったような複雑な表情が心に残っている

僕自身、この日は川口の最後の試合ということで、ちょっと奮発して、とびっきりの良い席をとって観戦しました。チケット発売と同時に予約サイトにアクセスしてチケットをゲット!人気アーティストのコンサートとかもいったことないんで初めての経験です笑

後半12分にはこの日一番のビッグプレー!1対1のシーンで一気に相手に間合いをつめ、シュートコースを完全に消し去るとシュートに体を当ててセーブ!こぼれたボールに対しても間一髪のところで右手一本で連続セーブ!!相手との接触を恐れない勇気のあるプレー川口能活が25年間ずっと体現していた魂のこもったアツいプレーを、最後の試合でも改めて見られて感無量。

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後半39分はコーナーキックで相手のシュートがポストに当たってちょうど良いところに転がってきたのをセーブ。これは本当に「神懸かり」というか、神様が味方したんだろうな。

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試合後の表情からは、本当にいろいろな感情を読み取ることができました。無失点に抑えることができて安堵する気持ち、25年分のプレッシャーから解き放たれたような感情、そして引退会見でも繰り返し述べていた、周りへの感謝の気持ち、久々の試合で疲れ切った気持ちもあったかな。

試合前からわくわくが止まらない

  • 試合前、アップのため一番最初にピッチ入場してくるGKってかっこいい。それも今回がラスト。
  • 引退試合ならではの選手紹介で粋な演出も!

スタジアムで試合を見にいったときにだけ体験できますが、最初にスタジアムが沸くのってGKがアップで入場してきたときですよね。その選手の歓声に川口能活は、両手を頭上で叩いて応える。そんな姿を何度も見てきたけど、それもこれがラスト。少し寂しい気持ちになりました。この試合では報道陣の数も多く、アップで入場するところで写真撮影や花束の贈呈が行われていました!目の前で見られて最高!

選手紹介はいつも最高です。川口能活の紹介のタイミングでホームからは「ヨシカツコール」そしてアウェーからは容赦ないブーイングが浴びせられます。この日はブーイングはあまりなかったように思いますが、これが最後のヨシカツコールか。

引退試合ならではの演出も。通常、選手紹介はGKが一番最初。それがこの日に限っては、監督、サブの選手、そのあとにFW、MF、DFの順。つまりいつもとは逆の順番で紹介されていきます。そう、最後にゴールキーパー川口能活の紹介で最高に盛り上げるような演出が行われていました!

携帯の映像ですが撮影してきたので掲載します!

サプライズ演出で、感動の引退セレモニー

試合後には、川口能活選手の引退セレモニーが執り行われました。

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  • スピーチは周りの人への感謝の気持ちでいっぱい
  • ご家族やご両親の登場に涙が止まらない
  • 永遠のライバルだった楢崎の登場に胸がアツくなる
  • キャプテン翼の作者、高橋洋一さんも登場!
  • 最後はチームメイトに報道陣にもみくちゃ

Jリーグ公式のYouTubeでは引退セレモニーの一部始終を残していてくださっています。この映像、永遠に残しておいてほしい。

引退スピーチ全文

引退セレモニーでのスピーチで述べられた言葉はやはり、プロとしてのサッカー選手を支えた周りへの感謝の気持ち。この気持ちを持ち続けることが、長きにわたりプロサッカー選手として続けるのに必要なことなのでしょうか。

また、スピーチの冒頭が、相手サポーターへの賛辞の言葉だったのも印象的でした。試合中以外は謙虚な川口能活の性格を表しているなと思います。

鹿児島ユナイテッドFCのみなさん。J2昇格おめでとうございます。年間を通して素晴らしい戦いを見せてくれたと思います。J2でも頑張ってください。

この光景がいまだに信じられません。今シーズン僕にとって出場した試合、大量失点が続いていました。チームに迷惑をかけてばかりのスタートでした。まずお礼を言いたいのは、そういった中僕の後ろからのうるさいコーチングに対して常に理解し受け止めてくれた、ともに戦った選手の皆さん、本当にありがとう。

子どもの頃からサッカーを始め、その時にご指導していただいた先生方、監督の皆さん、プロになって、プロのサッカー選手として認めてくれた横浜Fマリノス、ポーツマスFC、FCノアシェラン、ジュビロ磐田、FC岐阜、そしてSC相模原の関係者の皆様、プロのサッカー選手として認めていただき本当にありがとうございました。

自分が日本のサッカー界にどれだけ貢献できたかは分かりません。正直、足を引っ張ったこともありました。ただ、最後の試合にこれだけ多くの方が関心を抱いていただき、スタジアムに足を運んでくださいました。本当に感謝の気持ちしかありません。感謝の気持ちがあり過ぎて何を言っていいのか分からないくらいです。

まだ余力はあります。ただこの余力をまた別の立場で、日本のサッカー界の発展に貢献していきたいと思います。

最後になりますが、43歳までプレーできた体を授けてくれたお父さん、お母さん、サッカーに出逢わせてくれた兄ちゃん、いつもどんな時でも笑顔で応援してくれた家族、本当にありがとう。そしてキャリアの終盤、ギオンフィールドのトレーニング、横山公園でのトレーニングで常に声援をくださった、エネルギーをくださった、試合では常に温かい声援を送っていただいたSC相模原のサポーターの皆さん、本当にありがとうございました。

永遠のライバル楢崎正剛の登場

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川口能活のファンとしては楢崎選手の存在はとても複雑でした。やっぱり楢崎がいるから、W杯の舞台で川口が見られないという時期もあって、その怒りとか悲しみを楢崎にぶつけていたこともありました。今だからいえるごめんなさい。

良いライバルだったし、楢崎の存在があったからこそ、数々のドラマもあったし、お互い切磋琢磨したからこそ、GKとしてあのレベルまでのプレーが見られたんだって、今となっては思えます。

楢崎が登場し、涙ぐみながら迎えるときの表情、そして「泣かせるなよ」と声をかけた川口。引退セレモニーとしては最高の演出です。本当に。楢崎も川口の引退記念Tシャツをちゃっかり着ているのも良いですよね。

「続けてください、僕の分も頑張ってください」

今から思うと、その時の楢崎選手の顔はなんとも微妙な表情をしているようにも見えます。なぜならば、このとき未発表ながらも、楢崎自身、プロサッカー選手としてのキャリアを終えることを既に決めていたからですね。楢崎の引退セレモニーも、川口がサプライズで参加していましたね。

高橋洋一さんの登場

川口能活がサッカーを始めたきっかけの一つに、高橋洋一さんが描く「キャプテン翼」という漫画の存在があると述べています。わかりますよー。若林くんに若島津くん、ジノ・ヘルナンデスやデューター・ミューラー、(アモロも忘れるな)、キャプテン翼で描かれるゴールキーパー達は本当にかっこいいですもんね。

GKをやった人であれば少なからず、みんな影響を受けてるんじゃないかな。若島津くんの三角飛びの真似ができないか考えたことがあるんじゃないかな笑

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高橋洋一先生も川口能活の引退セレモニーに登場し、色紙などをプレゼントされていました。このゲストは想像もしていなくて盛り上がりましたね。

そしてフィナーレへ

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最後は関係者みんなで写真をとってセレモニーは終了。そのあと報道陣や関係者に囲まれながら、スタジアムを挨拶しながら回っていました。

さいごに

小さい頃から応援し続けて、数々の影響を受けてきた選手である川口能活。僕自身もGKをプレーし、少しでも川口能活に近づけるように日々努力してきました。その選手の引退試合という場に居合わせることができて本当に良かった。これは本当にそう思います。

一方で、なんだか未だに引退したことが信じられていない自分がいます。この日の帰りも、「ああ、これで終わりなんだな」という気持ちは不思議とありませんでした。川口能活のプレーを見れる機会など、もちろんないのですが。

この選手を超える熱狂を与えてくれる選手は二度と現れない。川口が試合に勝ったときも負けたときも、まるで自分のことのように一喜一憂させてくれ、海外移籍やJリーグのアンダーカテゴリーであまり情報が入ってこない状況で、世の中の評価がイマイチなときでも、胸を張って応援しているといえる選手。そんな選手と出会えたこと自体、本当に幸せなことだったなと思います。

今更ながら、25年間のプロ生活本当にお疲れ様でした。数々のパワーをもらいました。ありがとう。