サッカー女子日本代表、通称なでしこジャパンの歴代のゴールキーパーを紹介します!
なでしこジャパンは、男子サッカー日本代表よりも世界で輝かしい実績を残していることをご存じでしょうか。2011年にはワールドカップ優勝!レジェンド澤穂希選手が世界最高のサッカー選手に贈られる賞である、バロンドールに選出されたこともあります。
その歴史の中では、多くの魅力的なゴールキーパーたちがチームを支えてきました。彼女たちの活躍は、日本女子サッカーの発展と成功を陰後ろから支えてきたといえるでしょう。
本記事では、そんな歴代のなでしこジャパンのゴールキーパーをご紹介します!!
なでしこジャパンの主な世界大会における成績と正GK
サッカー女子日本代表の主要な世界大会は、それぞれ4年に一度開催されるFIFA女子ワールドカップと、オリンピックです。そのそれぞれの大会の歴代の正GKを見ていきましょう。
FIFA女子ワールドカップ
年 | 開催国 | なでしこジャパンの成績 | 正GK |
---|---|---|---|
1991年 | 中国 | グループリーグ敗退 | 鈴木政江 |
1995年 | スウェーデン | ベスト8 | 小澤純子 |
1999年 | アメリカ | グループリーグ敗退 | 山郷のぞみ |
2003年 | アメリカ | グループリーグ敗退 | 山郷のぞみ |
2007年 | 中国 | グループリーグ敗退 | 福元美穂 |
2011年 | ドイツ | 優勝 | 海堀あゆみ |
2015年 | カナダ | 準優勝 | 海堀あゆみ |
2019年 | フランス | ベスト16 | 山下杏也加 |
2023年 | オーストラリア ニュージーランド | ベスト8 | 山下杏也加 |
オリンピック
年 | 開催国 | なでしこジャパンの成績 | 正GK |
---|---|---|---|
1996年 | アトランタ | グループリーグ敗退 | 小澤純子 |
2000年 | シドニー | 予選敗退 | - |
2004年 | アテネ | ベスト8 | 山郷のぞみ |
2008年 | 北京 | 4位 | 福元美穂 |
2012年 | ロンドン | 準優勝 | 福元美穂 |
2016年 | リオデジャネイロ | 予選敗退 | - |
2021年 | 東京 | ベスト8 | 山下杏也加 |
2024年 | パリ | ベスト8 | 山下杏也加 |
なでしこジャパンの歴代ゴールキーパー
山下杏也加(2015年~)
- 名前:山下杏也加(Ayaka Yamashita)
- 国籍:日本
- 誕生日:1995年9月29日
- 身長/体重:170cm/67kg
- 所属チーム:マンチェスター・シティ
現日本代表GK、山下杏也加。女子サッカー史上最高のGKといっても過言ではありません。
山下選手は現在、女子サッカーの最高峰のリーグの一つである、ウィメンズ・スーパーリーグ(イングランド女子リーグ1部)のマンチェスター・シティWFCに所属。日本女子サッカーに、正真正銘のワールドクラスのGKが誕生しました。
2015年に日本代表デビュー。2020年東京五輪、2024年パリ五輪、ワールドカップでもここ2大会連続で正GKとしてゴールを守るなど、現在の日本代表の絶対的守護神です。
山下選手のプレー、本当にすごいんです!女子サッカーだと、ゴールの上の方へのシュートに対して、「あーこれが入っちゃうのか」というシーンが、正直トップリーグでもあるんですが、山下選手は逆に「これを止めるのか、、」というプレーを数多く見せてくれます。本当に魅力的なGKです!
山下杏也加の国際試合での実績
- 2015年 EAFF女子東アジアカップ2015
- 2018年 2018 AFC女子アジアカップ
- 2018年 2018年アジア競技大会
- 2019年 2019 FIFA女子ワールドカップ
- 2019年 EAFF E-1サッカー選手権2019
- 2021年 2020年東京オリンピック
- 2022年 2022 AFC女子アジアカップ
- 2022年 EAFF E-1サッカー選手権2022
- 2023年 2023 FIFA女子ワールドカップ
- 2024年 2024年パリオリンピック
- 2025年 2025 シービリーブスカップ
山郷のぞみ(1997年~2011年)
- 名前:山郷のぞみ(Nozomi Yamago)
- 国籍:日本
- 誕生日:1975年1月16日
- 身長/体重:163cm/61kg
- 所属チーム:引退
山郷のぞみは、1997年になでしこジャパンに選出され、長年にわたりチームのゴールマウスを守りました。
ドイツ・ブンデスリーガのハンブルガーSV女子チームへの練習参加、アメリカへの挑戦など、国際経験も豊富で、日本代表へも多くのものを還元しているのではないかと思います。
2010年のアジア競技大会では正GKとしてベスト4に貢献。2011年のFIFA女子ワールドカップでは出場機会はなかったものの、チーム最年長として精神的支柱となり、優勝に貢献しました。2014年に現役を引退し、その後はGKコーチや育成担当として後進の指導に尽力しています。
ちなみに、彼女が尊敬する選手はオリバー・カーン笑
山郷のぞみの国際試合での実績
- 1998年 第13回アジア競技大会(バンコク)
- 1999年 第3回FIFA女子世界選手権
- 2002年 第14回アジア競技大会(釜山)
- 2003年 第4回FIFA女子ワールドカップ
- 2004年 アテネオリンピック
- 2006年 第15回アジア競技大会(ドーハ) 準優勝
- 2007年 第5回FIFA女子ワールドカップ
- 2008年 東アジアサッカー選手権2008 優勝
- 2010年 第16回アジア競技大会(広州) 優勝
- 2010年 東アジアサッカー選手権2010 優勝
- 2011年 第6回FIFA女子ワールドカップ 優勝
福元美穂(2002年~2016年)
- 名前:福元美穂(Miho Fukumoto)
- 国籍:日本
- 誕生日:1983年10月2日
- 身長/体重:165cm/64kg
- 所属チーム:サンフレッチェ広島レジーナ
福元美穂は、2002年に日本代表デビュー。2011年のFIFA女子ワールドカップでは、控えゴールキーパーとしてチームの初優勝に貢献しました。その後、2012年のロンドンオリンピックでは正GKとして出場し、日本代表初のメダル獲得に貢献しました!
165cmと決して身長は大きくないですが、的確なポジショニングと、俊敏な反応で、多くのピンチを救っていたのが印象的です。
福元美穂の国際試合での実績
- 2002年 第14回アジア競技大会(大韓民国・釜山)
- 2003年 FIFA女子ワールドカップUSA2003予選 プレーオフ(メキシコシティ、東京)
- 2003年 第4回FIFA女子ワールドカップ (アメリカ合衆国) バックアップメンバー
- 2004年 アテネオリンピック バックアップメンバー
- 2006年 第15回アジア競技大会(ドーハ) 銀メダル
- 2007年 FIFA女子ワールドカップ中国2007予選 プレーオフ(東京、メキシコシティ)
- 2008年 東アジア女子サッカー選手権2008 優勝
- 2008年 AFC女子アジアカップ 3位
- 2008年 北京オリンピック 4位
- 2010年 東アジア女子サッカー選手権2010 優勝
- 2010年 AFC女子アジアカップ 3位
- 2011年 第6回FIFA女子ワールドカップ (ドイツ) 優勝
- 2012年 ALGARVE WOMEN'S FOOTBALL CUP 2012
- 2012年 ロンドンオリンピック 銀メダル
- 2014年 AFC女子アジアカップ 優勝
- 2015年 第7回FIFA女子ワールドカップ (カナダ) 準優勝
海堀あゆみ(2008年~2015年)
- 名前:海堀あゆみ(Ayumi Kaihori)
- 国籍:日本
- 誕生日:1983年10月2日
- 身長/体重:170cm/64kg
- 所属チーム:引退
海堀あゆみは、2010年に日本代表デビュー。2011年のFIFA女子ワールドカップでは、正ゴールキーパーとして全試合に出場し、日本の初優勝に大きく貢献しました。特に、決勝戦のアメリカ戦でのPK戦でのビッグセーブは、日本女子サッカー最大のハイライトの一つですよね!
2015年シーズン終了後、海堀選手は引退を発表。当時28歳と、早すぎる引退に衝撃を受けました。斜視の症状により、ボールが二重に見えたり、手術の後遺症で動体視力が戻らないなど、目の病気もその大きな一因だったようです。世界一を経験したGKにとってどれだけの苦悩だったことでしょう。以下の記事が素晴らしいのでシェアさせていただきます。
なでしこGK海堀あゆみ、引退の理由を語る「信条に反することはできない」
海堀選手は2020年より佐賀県みやき町の「スポーツ政策ディレクター」を務め、サッカーを通した地方創生と「健幸長寿」を実現するため活動。 現在は2021年に誕生した「WEリーグ」のコミュニティオーガナイザーとして、WEリーグ及び女子サッカーの普及と発展に尽力しています。
海堀あゆみの国際試合での実績
- 2008年 北京オリンピック
- 2010年 アジア競技大会 優勝
- 2011年 2011 FIFA女子ワールドカップ 優勝
- 2012年 ロンドンオリンピック 銀メダル
- 2014年 アジア競技大会 準優勝
- 2015年 2015 FIFA女子ワールドカップ 準優勝
鈴木政江(1984年~1991年)
- 名前:鈴木政江(Masae Suzuki)
- 国籍:日本
- 誕生日:1957年1月21日
- 身長/体重:162cm/51kg
- 所属チーム:引退
鈴木政江は、1990年代に日本代表として活躍しました。
日本女子サッカー代表も参加した、1991年の記念すべき女子サッカーワールドカップの第一回大会の正GKです!すべてはここから始まったんですね。
鈴木選手は2000年から2017年までジェフレディース千葉の監督やコーチを歴任しました。
鈴木政江の国際試合での実績
- 1986 AFC女子選手権 (香港)
- 1988年国際女子サッカー大会 (プレワールドカップ:中華人民共和国・広州)
- 1989 AFC女子選手権 (香港)
- 1990年アジア競技大会 (中華人民共和国・北京)
- 1991 AFC女子選手権 (福岡)
- 1991 FIFA女子世界選手権 (中華人民共和国)
小澤純子(1993年~1997年)
- 名前:小澤純子(Junko Ozawa)
- 国籍:日本
- 誕生日:1973年12月7日
- 身長/体重:168cm/63kg
- 所属チーム:引退
小澤純子は、2001年に日本代表デビュー。2004年のアテネオリンピックや2007年のFIFA女子ワールドカップなどで活躍しました。
小澤純子の国際試合での実績
- 1995年 1995 FIFA女子ワールドカップ ベスト8
- 1996年 アトランタオリンピック 女子サッカー競技 出場
平尾知佳(2018年~)
- 名前:平尾知佳(Chika Hirao)
- 国籍:日本
- 誕生日:1996年12月31日
- 身長/体重:173cm/65kg
- 所属チーム:アルビレックス新潟レディース
平尾知佳は、各年代の日本代表で活躍しチームに結果をもたらすGKとしての印象が強いです。
2015年のAFC U-19女子選手権決勝ではPK戦でのセーブにより日本の優勝に貢献。2016年のFIFA U-20女子ワールドカップでは正守護神として日本を3位に導きました。
なでしこジャパンも、2023年のFIFA女子ワールドカップに選出され、2024年のパリ五輪でも代表入りを果たしています。山下杏也加という高い壁を乗り越え、結果を残すことが期待されるGKです!
平尾知佳の国際試合での実績
- U-17日本女子代表
- 2012年 - 2012 FIFA U-17女子ワールドカップ
- U-20日本女子代表
- 2016年 - 2016 FIFA U-20女子ワールドカップ
- 日本女子代表(なでしこジャパン)
- 2018年 - 2018 AFC女子アジアカップ
- 2019年 - 2019 FIFA女子ワールドカップ
- 2021年 - 2020年東京オリンピック
- 2022年 - EAFF E-1サッカー選手権2022
- 2023年 - 2023 FIFA女子ワールドカップ
- 2024年 - 2024年パリオリンピック
山根恵里奈(2010年~2019年)
- 名前:山根恵里奈(Erina Yamane)
- 国籍:日本
- 誕生日:1990年12月20日
- 身長/体重:188cm/79kg
- 所属チーム:引退
山根恵里奈は、2010年に日本代表デビュー。その高さ(188cm)を活かしたプレーでファンを魅了しました。2015年のFIFA女子ワールドカップでは、準優勝に貢献。
山根選手は2020年に現役を引退し、千葉県木更津市でサッカークラブ・スクール・人工芝サッカーフルコートをはじめ複数のスポーツ施設を運営する会社に勤務したのち、現在は福山シティFCに勤務しているようです!
山根選手が語る、PKにおける心理線の極意を紹介する動画も紹介しておきます。
山根恵里奈の国際試合での実績
- 2013年:アルガルヴェ・カップ2013
- 2014年:アルガルヴェ・カップ2014
- 2014年:AFC女子アジアカップ
- 2014年:第17回アジア競技大会
- 2015年:アルガルヴェ・カップ2015
- 2015年:2015 FIFA女子ワールドカップ
- 2016年:リオ五輪サッカーアジア最終予選
- 2017年:アルガルヴェ・カップ2017
- 2019年:2019 シービリーブスカップ
なでしこジャパンゴールキーパー出場試合数ランキング
サッカー女子日本代表におけるゴールキーパーの出場試合数ランキングを作成しました。
順位 | 名前 | 出場数 | デビュー戦 |
---|---|---|---|
1 | 山郷のぞみ | 96 | 1997/6/15 中国戦 |
2 | 福元美穂 | 81 | 2002/10/4 ベトナム戦 |
3 | 山下杏也加 | 77 | 2015/8/4 韓国戦 |
4 | 海堀あゆみ | 53 | 2008/5/31 チャイニーズタイペイ戦 |
5 | 鈴木政江 | 45 | 1984/10/24 イタリア戦 |
6 | 山根恵里奈 | 26 | 2010/1/16 チリ戦 |
7 | 小野寺志保 | 23 | 1995/9/22 韓国戦 |
8 | 小澤純子 | 21 | 1993/12/4 チャイニーズタイペイ戦 |
9 | 池田咲紀子 | 20 | 2017/3/6 ノルウェー戦 |
10 | 平尾知佳 | 10 | 2018/8/2 オーストラリア戦 |
まとめ
なでしこジャパンの歴代のゴールキーパーたちは、それぞれの時代でチームを支え、多くの貢献をしてきました。彼女たちの活躍があったからこそ、日本女子サッカーは世界のトップレベルへと成長することができました。今後も、新たな才能がなでしこジャパンのゴールを守り続けることを期待したいですね!!