最近ゴールキーパーの間でも、マウスピースを使用している選手が目立ってきました。浦和レッズの西川選手や、湘南ベルマーレの谷晃生選手、ガンバ大阪の東口選手も使用しています。
自分の好きな選手が使っていたら、ちょっと自分も使ってみようかな?ってちょっと気になりますよね。本記事では、ゴールキーパーがマウスピースを利用するメリットや、入手方法などにてついて調査しました。
ゴールキーパーがマウスピースを着用するメリット
1.体の保護
歯そのものが折れる、砕けることからの保護
相手選手との衝突、接触プレー、ボールを顔面で受け止める、などゴールキーパーのプレーは危険なシーンが多いです。そんな危険なシーンで歯そのものが折れてしまったり、砕けてしまうような怪我から保護できます。
歯のすり減りからの保護
ゴールキーパーは、セービングや相手と競り合うジャンプなど、瞬間的なパワーが必要とされるポジション。大きな力を出すときには、無意識のうちに、すごい力で歯を食いしばっています。
食いしばりも日々積み重なると、歯がもろくなったり、すり減ってしまいます。マウスピースの着用は、食いしばりから歯がすり減ることから保護してくれます。
脳震盪を防ぐ
シュートが顎にぶつかったり、相手選手との接触プレーを受けた場合、脳震盪になってしまうときがありとても危険です。マウスピースを着用し、深く噛み合わせられる事で、頭、顎、首が固定され脳震盪を防ぐこともできます。
2.パフォーマンスの向上
しっかりと噛みしめられることで肉体的にも精神的にも安定する。しっかりと食いしばりながらも、力が入りすぎないため、心拍数の上昇を抑えたり、持久力、瞬発力の向上の効果があると言われています。
ゴールキーパーがマウスピースを着用するデメリット
マウスピースを着用するメリットが大きいのは確かですが、デメリットもあります。
喋りづらい?
自身の歯に完全にフィットしないマウスピースの場合、喋る際にマウスピースがずれてしまいます。GKの声は神の声と言われるくらいゴールキーパーのコーチングが大切なもの。その声だしに影響があるのはゴールキーパーにとって致命的となりかねません。
ゴールキーパーが試合中にマウスピースを使用する場合は、しっかりと自分の口にフィットしたものを購入する必要があります。
恥ずかしい?
やはり笑ったときなど口を開いたときにマウスピースがあると違和感はありますよね。気にする方は気にするかも知れません。
そういう場合は、透明色のマウスピースもあり、これは周りから気づかれないくらいに目立ちません。私自身も透明のマウスピースを家で着用するときもありますが、家族もつけていることに気づきません。
異物感?
やはり口の中ものを入れるので、最初はかなり違和感があります。こういうのが苦手な人もいるかも知れません。
人にもよると思いますが、これは1週間程度で慣れると思います。私は寝るときにはマウスピースをつけていますが、毎日着用していると違和感はだいぶ気にならなくなります。サボって久々につけると、再度つけたときに違和感は大きいですけどね。
マウスピースの購入方法
1.専門ブランドと契約
値段の目安 :不明(日本代表MF遠藤選手のマウスピースは高級車1台買えるくらいと報道がありましたね笑)
プロ選手の場合は専門ブランドと契約し、購入あるいは提供を受けるパターンもあるかも知れません。最新のテクノロジーを使ったマウスピースをオーダーメードで作ってもらいます。場合によってはデザインやカラーも特別カスタマイズしていそうです。
ただし、これは一般の方にはあまり縁のない世界。一般の方にとっては以下に紹介する2種類が主な選択肢になります。
2.歯医者さんに相談
値段の目安:¥5,000~¥10,000
歯医者さんでしっかりと型を取ってもらい、それをもとに提携したマウスピースのメーカーで作成してもらいます。後述する市販のものに比べると、若干価格はあがりますが、自分の歯型にフィットしたマウスピースを作るには、やはり専門家に依頼するのが一番です。歯形をとってから、2,3週間でできる場合が多いです。
スポーツ用だけでなく、日常生活で寝るときにつけるものとスポーツ用でものが異なるので、「スポーツ用のマウスピースを作りたい」と歯医者さんに相談してみてください。このパターンが一番おすすめです。
3.市販のものを購入
値段の目安 :¥1,000~¥4,000
市販のものを購入する利点は、なんといっても価格が安いところと、思い立ったらすぐに手に入るところです!
市販のものなんて自分の歯に全くフィットしないんじゃないの?と思うかも知れません。市販のマウスピースも、お湯につけて軟化したり、あるいはゲル状のものを練って自分の口に合わせて整形する、などセルフで型をとるものがほとんどです。
やはり自分で型をとるのには限界があるため、サッカーの試合中に使用するのは厳しいです。しかし試合中でなくてもマウスピースが必要なシーンがあります。
トレーニングと睡眠時です。
特に筋トレのときには、体中に大きな力を加えることになります。その際にマウスピースを着用するとメリットのところで述べた、歯の保護、トレーニングのパフォーマンス向上につながります。
睡眠時にもマウスピースは有用です。激しい練習をした日、試合で感情が大きく動いた日の夜は、興奮したまま眠ることがあります。その場合、自分では気づきませんが歯ぎしりの形で体に現れることがあります。
家族に歯ぎしりが激しいと翌朝指摘されたり、朝起きたときに顎が痛くなっている経験はありませんか?そういう場合にはまずは市販のマウスピースでもよいので試してみることをお勧めします。
Under Armour
グローバルで多くのスポーツ選手から信頼されているブランドであるアンダーアーマーが出しているマウスピースです。サッカーの他にも、バスケットボール、ラクロス、ホッケー、ボクシング、柔道などでも使用可能なマウスピースです。
ミズノ(MIZUNO)
日本の大手スポーツメーカーのミズノが出しているマウスピースです。お湯で軟化させて自身の歯形に合わせるタイプのマウスピースです。色も透明なので、マウスピースをしていることを全面的にアピールしたくない方にはおすすめです。
SafeJawz
マウスピース専門メーカーのSafeJawzのマウスピースです。こちらも お湯で軟化させて自身の歯形に合わせるタイプ 。値段もお手頃なので、エントリモデルのマウスピースとしてはとても良いのではないかと思います。
マウスピースを利用しているゴールキーパー
西川周作(浦和レッズ)のマウスピース
浦和レッズのキャプテン、西川周作選手です。笑顔が印象的な西川選手なので、笑ったタイミングでマウスピースを使用していることがよくわかりますね。
どのメーカーのマウスピースをしているかという情報はわかりませんでしたが、西川選手のInstagramではNeutralという会社のアカウントをフォローされているので、Neutralのマウスピースを使用している可能性が高いのではないかと思います。
谷晃生(湘南ベルマーレ)のマウスピース
谷選手といえば、東京オリンピック2020での活躍が記憶に新しいですよね。その際にも白いマウスピースが目立っていました。
谷選手は、Smop55のマウスピースを作ったよってInstagramで投稿されていました!フィット感もよくしゃべりやすいとのこと。試合中指示を出すゴールキーパーとしては必須ですね。
昨シーズンは、谷選手が所属する湘南ベルマーレカラーである緑色のマウスピースを着用していました!
1ONEGKのYouTubeチャンネルで谷選手がどうしてマウスピース着用し始めたか、その効果についてなど語っています。
きっかけはガンバ大阪時代の同僚の勧めのようです!効果としては、食いしばりが力みすぎないことで、パフォーマンスに良い影響を与えてくくれたり、脳震盪などへの対策になるとのこと。
南雄太(大宮アルディージャ)のマウスピース
大宮アルディージャの南選手も今月からマウスピースの着用をはじめたと、ご自身のSNSで紹介されていました。
使用されているのは、SMOP55というメーカーのマウスピースです。サッカー、特にキーパーは試合中に指示の声を出すことが多いので、フィットしないマウスピースでは、そこに影響が出てしまいます。SMOP55のマウスピースはそういった、喋りづらさはないとのことです!
早速そのマウスピースの成果なのか、マウスピースデビュー戦でいきなりPKストップ!からの逆転勝利に大貢献の南選手でした!
東口順昭(ガンバ大阪)のマウスピース
ガンバ大阪の東口選手も、SMOP55のマウスピースを作ったことをご自身のSNSに投稿しています。怪我から一日も早く復帰し、このマウスピースをつけてプレーする姿を見たいですね。