コラム

川島永嗣に「最高峰」を目指すことで目の前の評価に執着する必要がなくなることを教えてもらう。

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「最高峰を目指さなければプレーする意味がない。」

川島永嗣がまだJリーグでプレーしているころに漠然と思っていたという。この言葉を聞いて腑に落ちた。

川島といえば、日本人GKとして初めてヨーロッパのリーグで活躍した日本人GKといって良いと思う。しかし、そのキャリアの中では常にキラキラのスタメンで活躍できていたわけではなく、試合に全く絡めなかったり、なんなら半年間も所属先が決まらなかった時期すらある。

でもすごいのはチャンスがきたときに活躍し、チームの信頼を勝ち取っていること。次に試合に出られる日がいつくるのかわからない中、準備をし、レベルアップし続けることは簡単なことじゃない。仕事でいつ使えるかなんてわからない、なんなら使うことがわからないようなことをひたすら勉強し続けることができないように。

そういうときって、目の前の評価に執着してしまうものだ。つまり、一日も早く試合に出られるようにと、変に背伸びして空回りしてしまったり、「どうしたら相手から評価されるか」という他人軸ばかりで動いてしまうようになる。結果としていざチャンスが回ってきたときに、自分の実力を発揮することができない。

川島の場合はそうではなくて「最高峰」を常に見据えることで、目の前の評価に執着しない。少しは意識することも人間だからあるだろうけど。だからいざチャンスが回ってきたときにしっかりと実力を発揮できるのだろう。

じゃあ、GKにとって「最高峰」ってなんだろう。欧州5大リーグのトップチームで活躍し、チャンピオンズリーグなどのタイトルを取ることだろうか。代表選手としてワールドカップをとることだろうか。それももちろん目指してよい「最高峰」かも知れない。でもそういう外面的な軸だけではないのだと思う。逆の内面的に目指す「最高峰」も絶対持っている。理想のプレー、チームにおける理想の立ち振る舞い。

GKに限らず、誰でも自分だけのオリジナルの「最高峰」を目指すことが、いざというときに結果を残せる人の秘密なのかも知れない。

参考リンク:「なぜ川島永嗣は欧州で活躍し続けられるのか? 日本では理不尽な批判も…決して揺るがなかったもの」(https://news.yahoo.co.jp/articles/7543e3cf7c39753168ac0eff2668b0689ab24a17)

ちなみに冒頭のセリフ、ワンピース好きの俺としてはエースのこのセリフを思い出します。

『力に屈したら男に生まれた意味がねェだろう、おれは決して人生にくいは残さない』

ポートガス・D・エース

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