6.5 – 2004.2.17

6.5 – 2004.2.17
※本コラムは昔運営していた川口能活ファンサイト(深海)で掲載していたコラムを再掲したものです。一部内容が古い可能性がありますがご了承ください。  

今日見た雑誌にこないだのイラク戦の評価が載ってた。楢崎は「6.5」でMVP。それから、その前のロシア戦だっけ? U-23の。黒河の採点が7でやはりMVPだった。GKに関する評価って納得がいかないことが多いんだよねぇ。黒河は7度の決定機を1失点に抑えたって。たしかにたくさん止めてはいたけど、決定機!?大体こういう雑誌の採点って「加算法」だと思うんだけど。ボールに絡めば絡むだけ点が増えてって、ミスとかすると減っていく、みたいなね。フィールダーのプレーをそういう風に評価するのはいいと思うんだけど、GKのプレーってそういう風には評価できないと思うわけで。GKは味方押してる試合だと大抵採点「6.0」、あるいは採点不可の「-」とかね。フィールドプレーヤーは例えDFであっても押してる試合では流れに合わせて前めにポジションをとればボールに絡むことができる。点を取ることだって珍しいことじゃない。でもGKってそんなことは絶対できないわけで。それにも関らず、ずっと攻めてて勝った試合で「6.0」ってどういうことよ。

よく言われることだけど、「GKは攻め込まれる試合よりも、攻め込んでる試合の方がつらい」って。これは、ずっと攻めてても、たまに攻められる可能性に備えて、心も体も用意しとかなきゃいけなくて、そういう緊張と集中を保つのがつらいっていうことだよね。結局90分間一回もボールがこなかったとしても、 90分間はずっとビンビン神経張り巡らせておかなければならないというのに、結局もらえるのは「試合には何も貢献していません」っていう意味の「6.0」。仕方ないとは思うけど、理不尽ですよ。
今回黒河の評価が楢崎よりも上だったのは、たぶんたくさんシュートを止めたからでしょ。もちろん簡単に比較できる問題ではないんだけど、黒河が全体を通してそんなにクオリティーの高いプレーをしていたようには、どうも見れなくて。逆に一緒に試合に出てたDFが絶賛する中で、楢崎の評価が6.5ってイマイチ伸びなかったのは、セービングの数が2個だけだから?

GKのプレーは「減算法」っていうか、例え2,3度しかボールがこなくても、無失点で勝ったら、それは10点でいいと思うんだよね。極論だけど。もちろん失点したら評価は下がって当然だと思うし、少しでも不安定なプレーをしたら、点を下げて。でも、普通のシュートを無難にセービングしたところで、採点が簡単に上がるのはおかしい気がする。例えば今の採点基準で、

  • 高校生ながら、特別にJリーグの試合に出て、 普通のGKならそれなりに防げそうなシュート21本を、セービングしまくって、結果0-3
  • 日本代表GKが2,3個ハイボールをキャッチした以外はDFの背後のこぼれた ボールを少し処理したくらいで、スコアは3-0

だったら間違いなく前者の方が高評価でしょ。たとえその代表のGKが出たら明らかのその3本のシュートを止められるとしても、その高校生GKが何度か致命的にはならないミスをしていたとしても。うまいGKほど評価が低くなるのっておかしいんじゃないかと思うのです。でもそれが現実。

このページのA代表の試合結果で、地味に川口の個人的な採点をやってるんだけど、コンフェデ辺りの評価がおかしいくらい高くなっていて、こいつ(俺)おかしいんじゃないかと思った人もいるかも知れないけど、あの試合は、別にシュートを止めまくったわけではないけど、ノーミスで、しかも一番危ない時間帯で決定的なシュートを防いで日本に流れを引き寄せた試合ばっかりだった。あれはほぼ満点に近い出来だったと思うので、わくわくしながらどっかの雑誌を見たら、カナダ戦の評価は6.5。え?と思った。たしかに結果だけみれば安全圏の3点をもらってるし、安心だったかも知れないけど、その安心は川口が前半にシュートを止めたからで、何より川口がゴール前にいたからで。そういう試合ではGKの評価なんて平均ちょい上くらいなんですよね。どこで3.5点分減点されるのか全然わからない。

ま、GKが理解されないからってGKだけ採点する人を専門家に変えるわけにはいかないよね。でも、ときどきどうも納得のいかない評価があることは事実。それはGK本人達もけっこう感じているんじゃないかな?って思ってるんだけど。