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JリーグのGKの給料も年功序列?年棒ランキングや世界との比較!

ゴールキーパーに没頭し、将来はJリーグで活躍したいと夢見る方も多いことでしょう。一方生きていくのに、ある程度必要になってくるのはお金。本記事では、Jリーグで活躍するゴールキーパーの給与について、考察します。

GKの給料はフィールドプレーヤーより安い?

まず気になるのはここですよね。ゴールキーパーはサッカーのポジションの中でも、最も重要なポジションだと思っています(もちろん主観です)。しかしそれに見合った給料をもらえているのでしょうか。

Jリーグの2022年における各ポジションごとの平均年俸の比較です。サカマネ.netさんから引用させてもらいました。

ポジション平均年俸
GK(ゴールキーパー)2252万円
DF(ディフェンダー)2684万円
MF(ミッドフィルダー)3795万円
FW(フォワード)4227万円
https://www.soccer-money.net/position/in_position.php より

いやー堂々のビリでした。。一番多いフォワードは倍近くの給与をもらっていることになります。

最近はヴィッセル神戸の給与の高騰が激しくて、若干別次元になっていて、Jリーグの給与ランキングのトップ7をヴェッセル神戸が占めています。イニエスタ選手だけでも20億円もらっていてこれは外れ値と捉えられるので、トップ7を抜いて再集計してみると。

ポジション平均年俸
GK(ゴールキーパー)2252万円
DF(ディフェンダー)2577万円
MF(ミッドフィルダー)2706万円
FW(フォワード)3592万円
https://www.soccer-money.net をもとに再集計

それでもランキングは変わりません。(大分平均は下がったのでヴィッセル神戸の選手達がいかにJリーグの平均給与を引き上げているかがわかります。)

なんだかゴールキーパーの価値が給料という形では評価されていないようで、少し残念な気持ちになります。

海外リーグでも同様の傾向あり。

この傾向はJリーグ特有のものなのでしょうか?

いえ。違いますね。これはプレミアリーグ2022-23シーズンのポジション別の平均年俸を集計しました。年俸のケタこそ大きく違いますが、やはり前線に行くほどに年俸は高くなっていきます。

ポジション平均年俸
GK(ゴールキーパー)3.6億円
DF(ディフェンダー)4.4億円
MF(ミッドフィルダー)5.4億円
FW(フォワード)6.0億円
https://www.spotrac.com/ をもとに再集計

観客はチームの勝利だけではなく、ゴールを見にくる?

チームが選手に払う給料の多ければ多いほど、チームの結果につながるのでしょうか。結論としては多少関係はありそうです。

2種類のデータの関係性、つまり「1つのデータが大きければ、もう一つのデータも変化するかどうか」を表す指標を相関係数といいます。高校とかで習ったことのある方もいるでしょうか。

例えば、給料とチームの勝点の相関関係が1に近ければ近いほど、「 選手に払う給料の多ければ多いほど、チームの結果につながる 」といえます。

相関係数 r の値相関
-1.0≤r≤−0.7強い負の相関
−0.7≤r≤−0.4負の相関
−0.4≤r≤−0.2弱い負の相関
−0.2≤r≤−0.2ほとんど相関がない
0.2≤r≤0.4弱い正の相関
0.4≤r≤0.7正の相関
0.7≤r≤1.0強い正の相関

それではJリーグ全体、およびポジション別の、合計給料と勝点の相関係数を見てみます。ただし、給与体系が別次元のヴィッセル神戸は集計対象から外しています。

ポジション年俸と勝点の相関係数
全ポジション0.23 弱い正の相関
GK(ゴールキーパー)0.10 ほとんど相関がない
DF(ディフェンダー)0.17 ほとんど相関がない
MF(ミッドフィルダー)0.31  弱い正の相関
FW(フォワード)0.12 ほとんど相関がない

給料と勝点には若干ですが相関関係があります。しかしポジション別に分析していくと、給与と勝点に相関関係があるのは、ミッドフィルダーだけ。

つまり、チームが結果を残したければ、ミッドフィルダーに投資するのが最もコスパが良いということになります。

給料がそのサッカー選手が観客に提供する価値を表すものであるとするならば、こういえなくはありません。

観客が価値を感じる、つまり観客がスタジアムやテレビで見たいのは、チームの勝利よりもゴールである

Jリーグのゴールキーパーの給料ランキング

Jリーグのゴールキーパーの給料ランキングを見ていきましょう!

1位:ランゲラック-名古屋グランパス(1億8000万)

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Jリーグで最も高給取りのゴールキーパーは名古屋グランパスのランゲラック選手です。

2021シーズンにシーズン最多無失点記録を26年ぶりに更新しましたね。

2位:キム・ジョンヒョン-セレッソ大阪(1億円)

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2位はセレッソ大阪のキム・ジョンヒョン選手。外国籍の選手として、1つのクラブでの最長在籍記録をもっていて、2009年から10年以上に渡り活躍されています。その信頼が給与という形で表されています。

3位:東口順昭-ガンバ大阪(8500万)

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3位はガンバ大阪の東口選手。2022年シーズンの序盤が怪我で出遅れたものの、復帰後は相変わらずの活躍。

2021年シーズンでは最多セーブ数のランキングでトップで、数多くのピンチからチームを救っています。

10位までのランキングは以下のような感じです。

順位選手名年齢チーム2022年の年俸
1ランゲラック34歳名古屋グランパス1億8000
2キム・ジンヒョン35歳セレッソ大阪1億円
3東口順昭36歳ガンバ大阪8500万円
4チョン・ソンリョン37歳川崎フロンターレ8000万円
5西川周作36歳浦和レッズ7000万円
6キム・スンギュ31歳柏レイソル7000万円
7ヤクブ・スウォビィク31歳FC東京6000万円
8権田修一33歳清水エスパルス6000万円
9クォン・スンテ37歳鹿島アントラーズ6000万円
10林彰洋35歳FC東京5000万円

ゴールキーパーの給与は年功序列?

給与のランキングを見て思いました。ランキングのトップを占めているのは、30代後半の選手ばかり。ゴールキーパーの給与も年功序列なのでしょうか?

こちらはJリーグのゴールキーパーの年齢幅ごとの年俸の統計を表したものです。

30代のGKの平均給与が高い様子が読み取れますね。

ただし、長く在籍して年齢を重ねれば給与があがっていくかというと、もちろんそんな単純な話ではありません。会社員の世界と同じように、年齢を重ねても、残念ながら飛躍する機会に恵まれなかった選手は一定数います。

一方で飛躍して、自身のポジションを獲得した選手が30代に差し掛かると、一選手以上の役割が期待されます。

チームをまとめる力、ときにはキャプテンを任されるような選手もいます。それが、給与という形でも評価されているのですね。

さて、年功序列の傾向は、海外でのリーグはどうなのでしょうか。

少し古いデータですが、https://www.statista.com/という海外のサイトで、給与のポジション別、年齢幅別のグラフがあったので掲載します。

Statistic: Average annual player salary in the Premier League in 2019/20, by age and position (in million British pound) | Statista
Find more statistics at Statista

年齢を重ねるごとに、給与が上がっている傾向が見れますが、その傾斜はJリーグと比較すると緩やかなように見えます。ゴールキーパーに関していうと、23~29歳の年齢帯が、30歳以上の年齢帯よりも給与が高くなっていますよね。

メンバーシップ型で年功序列で給与があがっている会社の多い日本と、ジョブ型で職務に対して給与が決まるのイギリスにおける給与の体系がサッカー界にも表れているといえるかも知れません。

もう1つ。ドイツ、ブンデスリーガの同様のグラフもあったので紹介します。

Statistic: Average annual player salary in Bundesliga in 2019/20, by age and position (in million British pound) | Statista
Find more statistics at Statista

ドイツといえば、ゴールキーパーというポジションが人気のポジションであるという話をよく聞きますよね。

ゴールキーパーが子供たちの憧れのポジション。サッカーをするときもゴールキーパーからポジションが埋まっていくという話も聞いたことがあります。

しかしグラフを見ると、やはりゴールキーパーの平均年俸が最も低い。そこは少し意外でした。ゴールキーパーが憧れのポジションなのであれば、ドイツにおいては他のポジション以上の給料をもらっていることを期待しましたが、そうではありませんでした。

プレミアリーグのゴールキーパー給与ランキング

最後におまけで世界で最もインテンシティが高く、最もお金の動くリーグで活躍する、ゴールキーパーの給与ランキングを紹介します。

1位:ダビド・デ・ヘア-マンチェスター・ユナイテッド(1950万ポンド=32億1600万)

プレミアリーグで最も高給取りなのはマンチェスター・ユナイテッドに所属するスペイン代表GK、ダビド・デ・ヘア選手です。

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年俸も日本円換算で32億とダントツです。マンチェスター・ユナイテッドで12年目。今年こそ念願のプレミアリーグのタイトルを獲得して欲しいところです。

2位:ケパ・アリサバラガ-チェルシー(780万ポンド=12億8600万)

2位はチェルシーのケパ・アリサバラガ。デ・ヘア同様スペイン代表での出場経験もあるゴールキーパーです。

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チェルシーでは、正GKのエドゥアール・メンディに次ぐ第2ゴールキーパーの存在。それでもメンディの3倍近い給料を得ています。

2018年に、史上最高の移籍金でチェルシーに加入。その額は100億円です。

高額な移籍金や高額な給料と引き換えに、それだけの活躍、貢献が期待されます。ケパ自身その大きなプレッシャーに思うようなプレーができない時期もありました。

現在のポジションは第2GKというポジションではありますが、プレッシャーから解放され、逆に本来の実力を発揮できている状況にも見えます。

キャリアを第2GKで終えるような選手ではないはずなので、今後の飛躍に期待です。

2位:アリソン-リバプール(780万ポンド=12億8600万)

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そして同率2位にランクインしたのは、リバプールのアリソン・ベッカー選手。年俸は12億8600万円です。

2021-22シーズンでは以下のスタッツでプレミアリーグ1位を記録。

  • 防御率
  • 最多クリーンシート
  • ペナルティエリア外でのクリア数

プレミアリーグ2位の年俸も納得ですよね。

4位以下のランキングは以下の通りです。

選手チーム給料(ポンド)
David De Gea MUFC19,500,000
Kepa Arrizabalaga CFC7,800,000
Alisson Becker LFC7,800,000
Alphonse Areola WHUFC6,240,000
Jordan Pickford EFC5,208,333
Bernd Leno AFC5,200,000
Dean Henderson (on loan from  MUFC5,200,000
Hugo Lloris THFC5,200,000
Alex McCarthy SFC3,466,667
Ederson Moraes MCFC3,380,000

まとめ

本記事ではゴールキーパーの気になる給料について考察しました。

  • ゴールキーパーの給料はJリーグでは他ポジションよりも低い。海外でも同様の傾向。残念。
  • 観客はチーム勝利よりもゴールを見に来るのだろうか。
  • ゴールキーパー給料は年功序列の傾向あり。海外よりもその傾向は顕著。
  • Jリーグ最高年俸はランゲラック。1.8億円。
  • プレミアリーグ最高年俸はデ・ヘア。32億円。たぶん世界最高。

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