データ・スタッツ

プレミアリーグ2022 GKのセーブ率/防御率/クリーンシート数/パス本数ランキング

2021-22シーズンのプレミアリーグは面白かったですね。


序盤は冨安が加入したアーセナルのラムズデールが、レノから正GKを奪い、ビッグセーブ連発で話題の中心でした。

一方リーグ終盤にはやはりマンチェスターシティ、リバプールの優勝争いが最終節まで盛り上がりました。ブラジル代表のエデルソンアリソンの活躍も光りました。

そんな2021-22のプレミアリーグを、ゴールキーパーのスタッツという観点から振り返ってみたいと思います。

いつもいっていますが、スタッツが高いからといって、それだけでゴールキーパーが優秀だったとは限りません。ゴールキーパーのスタッツはチーム全体からも大きく左右されますので、あくまで1つの要素としてお楽しみいただければと思います。

プレミアリーグ2021-22 セーブ率ランキング

セーブ率というのは、枠内シュートのうちどれだけの割合のシュートをストップしているかの割合です。リーグの特性などにもよりますが、80%を超えてくるとトップクラスの数値といえます。

1位:ジョゼ・サ(José Sá) 79.3%

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  • 国籍:ポルトガル
  • 誕生日:1993年1月17日
  • 身長/体重:192cm
  • 所属チーム:ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズ(マリティモB→マリティモ→ポルトB→ポルト→オリンピアコス→)
  • 代表歴:-

プレミアリーグのセーブ率ランキング1位は、ウルヴスのジョゼ・サです。

セーブ率79.3%は欧州5大リーグでも第2位です。ちなみに1位は11年ぶりにミランにスクデットをもたらした、マイク・メニャンです。

ジョゼ・サは2021-22からウルヴスに加入。そこから確実に失点は減っています。2020-21シーズンの失点52から2021-22は43。得点はほぼ変わらず、順位も13位⇒10位にあがっています。

2位以降の順位は以下の通りです。

順位選手チーム枠内被シュートセーブ率
2ダビド・ラヤブレントフォード9976.8
3アリソンリバプール9775.3
4エドゥアール・メンディチェルシー9573.7
5ニック・ポープバーンリー15973.6
6ビセンテ・グアイタクリスタルパレス11373.5
7アーロン・ラムズデールアーセナル12272.1
8ロベルト・サンチェスブライトン14072.1
9ウーゴ・ロリストットナム13371.4
10カスパー・シュマイケルレスター17671

プレミアリーグ2021-22 期待以上のセーブ数(PSxG+/-) ランキング

ジョゼ・サが1位のセービング関連のスタッツがもう1つあります。

それが、PSxG+/-というスタッツです。「期待以上のセーブ数」と本サイトでは訳しています。

PSxGというのはPost Shot Expected Goals。つまり平均的なゴールキーパーに期待されるセーブ数。

これに対しPSxG+/-はPSxGに対する実際のセーブ数との差分です。PSxG+/-が大きければ、平均的なゴールキーパーに期待されるよりも多くのセーブをしている、小さければ、平均的なゴールキーパーに期待されるよりも少ないセーブをしている。

簡単にいうと難しいセーブでどれだけ失点を防いだかというスタッツになります。それではランキングをみてましょう。

1位:ジョゼ・サ(José Sá) +9.2

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ジョゼ・サでは「期待以上のセーブ数」でもプレミアリーグトップ。

ーズン通して10点近く、平均的なゴールキーパーがゴールを守っていた場合に比べると失点を減らしていることになります。セービング能力によるチームへの貢献度は疑う余地がありませんね。

その結果チームのプレイヤー・オブ・ザ・シーズンにも選出されています!

準備選手名所属チームPSxGPSxG+/-
2ダビド・デ・ヘアマンチェスター・ユナイテッド60.76.7
3ニック・ポープバーンリー50.44.4
4アリソンリバプール27.14.1
5マルティン・ドゥーブラフカニューカッスル38.14.1
6ウカシュ・ファビアンスキウェストハム524
7アルバロ・フェルナンデスブレントフォード24.72.7
8ケパ・アリサバラガチェルシー3.31.3
9ロベルト・サンチェスブライトン43.21.2
10クィービーン・ケレハーリバプール2.60.6

プレミアリーグ2021-22 セーブ数 ランキング

セーブ率や、PSxGよりももっとシンプルな指標であるセーブ数。セーブ数はやはり下位のチームほど被シュートが多くなり、ゴールキーパーの能力を比較するための指標としては微妙だと思っています。

しかし、サッカーというある意味単純なゲームにおいて、セーブの数は得点の数と同等の価値があるともいえますよね。シーズンを通してもっとも多くのセーブを記録しているのはどのゴールキーパーなのか。

1位:イラン・メリエ(Illan Meslier) 139セーブ

トップはリーズユナイテッド、イラン・メリエ!38試合にフル出場し、139ものセーブを記録!多すぎるでしょ笑

リーズ・ユナイテッドは最終順位が17位でギリギリで降格を逃れました。失点数はワースト2位ではありますが、この139のセーブがもう少し少なければ、十分降格もあり得ました。

https://youtu.be/xwEVZKMjjys

2位以降の順位は以下の通りです。セーブ数のランキングでは、下位のチームのゴールキーパーほど、ランキングの上位にくるのは通常です。

しかしながら、2015年のプレミア王者レスターシティのシュマイケル、名門で今季もEL圏内でフィニッシュしているマンチェスター・ユナイテッドに所属する、デ・ヘアが3位にランクインしているのは複雑なところです。

順位選手チームセーブ数
2カスパー・シュマイケルレスター125
3ダビド・デ・ヘアマンチェスター・ユナイテッド124
4ジョセ・サウルヴス120
5ニック・ポープバーンリー116
6ジョーダン・ピックフォードエバートン114
7ウカシュ・ファビアンスキウェストハム105
8ティム・クルルノリッジ101
9ロベルト・サンチェスブライトン100
10ウーゴ・ロリストットナム95

プレミアリーグ2021-22 防御率 ランキング

防御率は1試合あたりの平均失点数。最近のプレミアリーグでは1試合1点以下というのが1つの目安でしょうか。優勝争いをするチームの防御率は0点台となることが多いです。

2021-22シーズンのプレミアリーグでも、やはり防御率1位だったのは、最後まで優勝争い繰り広げたチームのゴールキーパーでした。

1位:アリソン・ベッカー(Alisson Becker) 0.67 (36試合 24失点)

1位はリバプールのアリソンでした。

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  • 名前:アリソン・ベッカー(Alisson Becker)
  • 国籍:ブラジル・ドイツ
  • 誕生日:1992年10月2日
  • 身長/体重:191cm/91kg
  • 所属チーム:リバプール(SCインテルナシオナル→ASローマ→)
  • 代表歴:ブラジル代表(2015年~)

防御率が1を下回るというのが、多くのゴールキーパーが一つの目標としている基準なのではないかと思いますが、実際には非常に難しいことです。2021-22でも1点を下回ったのは、アリソンの他に、エデルソンメンディの2名だけです。

アリソンが受けた枠内シュート数はシーズンを通して97。対して、イラン・メリエが受けたシュートはシーズンを通して最も多く215です。被シュート数が半分以下なので、防御率が下がるのも当然。そういう風に思えるかも知れませんが、優勝を争うチームは、ゴールキーパー以外の選手も非常に強いので、被シュート数は少ない一方で、打たれるシュートはどれも厳しいものばかりです。

トップレベルのチームでゴールを守るというのは、また別の難しさがあるということを理解する必要があります。

順位選手名所属チーム試合数失点防御率
1アリソンリバプール36240.67
2エデルソンマンチェスター・シティ37260.70
3エドゥアール・メンディチェルシー34310.91
4ウーゴ・ロリストットナム38401.05
5ジョゼ・サウルヴス37401.10
6ビセンテ・グアイタクリスタルパレス30331.12
7ダビド・ラヤブレントフォード24271.13
8ロベルト・サンチェスブライトン37421.14
9アーロン・ラムズデールアーセナル34391.15
10ニックポープバーンリー36471.31

プレミアリーグ2021-22 クリーンシート数 ランキング

クリーンシートとは試合を無失点に抑えること。シーズンを通して何試合を0点で抑えることができたのか。それがクリーンシート数です。

1位:エデルソン(Ederson) / アリソン・ベッカー(Alisson Becker) 20

プレミアリーグ2021-22で最も多くのクリーンシートを記録したのは、エデルソンアリソンの2名。両ゴールキーパーとも20試合で無失点を記録しています。

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  • 名前:エデルソン(Ederson)
  • 国籍:ブラジル・ポルトガル
  • 誕生日:1993年8月17日
  • 身長/体重:188cm/89kg
  • 所属チーム:マンチェスター・シティ(リベイロン→リオ・アヴェ→ベンフィカB→ベンフィカ→)
  • 代表歴:ブラジル代表

無失点で抑えるというには、当然ゴールキーパーだけの功績ではありません。チームが強ければ強いほど、クリーンシートで抑える可能性は高くなります。

しかし、やはり強いチームでゴールを守るということは、それなりの難しさがある。それに加えて、シーズンを通して試合に出続けるということ自体、簡単なことではないため、このシーズンを通してのクリーンシートの数というのは、ゴールキーパーのチームへの貢献度を図る上で、とても良い指標の1つだと思っています。

実際プレミアリーグでは最もクリーンシートが多かったゴールキーパーには、ゴールデングローブ賞という賞を授与し、称賛しています。

プレミアリーグ2021-22 ペナルティ・エリア外でのクリア数ランキング

ゴールキーパーはときに、手を使うことができるペナルティエリアを飛びだし、ボールを手以外を使用してクリアする必要があります。

ディフェンスラインの裏のスペースをゴールキーパーがカバーすることにより、チームは安心してディフェンスラインを押し上げ、コンパクトに攻撃を行うことでパス回しから有効に攻撃することができます。

ペナルティエリア外でボールをクリアすることで、相手のシュートを未然に防ぎますので、セーブ数やセーブ率には表れてこない、守備への貢献をこのスタッツにより読み解くことができます。

1位:アリソン・ベッカー(Alisson Becker) / ニック・ポープ(Nick Pope) 63本 (1試合あたり1.75本)

ペナルティエリア外でのクリア数のランキングでもトップはこの男、アリソン・ベッカーでした。

シュートストップに関するスタッツであるセーブ数やPSxG+/-でもトップクラスのスタッツを記録しているのに加え、ペナルティエリアの外もカバーしています。最多クリーンシートや防御率ナンバー1は、チームの力もあるかも知れませんが、アリソン個人としても大きく貢献していることが分かりますね。

一方、降格したチームで孤軍奮闘し、アリソンに負けるとも劣らないスタッツを記録しているのがニック・ポープです。

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  • 名前:ニック・ポープ(Nick Pope)
  • 国籍:イングランド
  • 誕生日:1992年4月10日
  • 身長/体重:191cm/79kg
  • 所属チーム:バーンリー(ベリー・タウン→チャールトン→ハーロウ→ウェリング→ケンブリッジ→オールダーショット→ヨーク・シティ→ベリー→)
  • 代表歴:イングランド代表

ペナルティ・エリア外でのクリア数は堂々のプレミアリーグトップ!

セーブ率でも5位の73.6%、PSxG+/-も+4.4とプレミアリーグ3位です。

順位チーム得点失点+/-勝点
15サウサンプトン4367-2440
16エヴァートン4366-2339
17リーズ・ユナイテッド4279-3738
18バーンリー3453-1935
19ワトフォード3477-4323
20ノリッジ・シティ2384-6122

バーンリーは残念ながら降格が決まるシーズンとなってしまいましたが、順位に対してその失点数の少なさは明らかです。ニック・ポープの孤軍奮闘っぷりが読み取れる結果かなと思っています。

順位選手名チーム名ペナ外でのクリア数
1アリソンリバプール63
2ニック・ポープバンリー63
3ジョゼ・サウルヴス40
4イラン・メリエリーズユナイテッド37
5アーロン・ラムズデールアーセナル35
6エデルソンマンチェスター・シティ34
7ロベルト・サンチェスブライトン30
8ジョーダン・ピックフォードエバートン26
9ダビド・ラヤブレントフォード26
10エミリアーノ・マルディネスアストンビラ25

プレミアリーグ2021-22 パス本数 ランキング

最近のゴールキーパーはゴールを守るだけでなく、攻撃の第一歩としてパスによるチームの貢献、つまりビルドアップ能力も求められます。シーズンを通したパス本数も1つの重要なスタッツになります。

1位:ロベルト・サンチェス(Robert Sánchez) 1269本

プレミアリーグで最もパスをつないだゴールキーパーはブライトンのロベルト・サンチェスです。その数1269本はダントツの数字です。2021年にはスペイン代表にも初招集されています。

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名前:ロベルト・サンチェス(Robert Sánchez)
国籍:スペイン・イングランド
誕生日:1997年11月18日
身長/体重:197cm/90kg
所属チーム:ブライトン(フォレストグリーン→ ロッチデール→ )
代表歴:スペイン代表

ワールドカップ予選では、圧巻のセーブ力を誇るデ・ヘアを抑えて招集されることもありました。チーム戦術にもよりますが、ビルドアップ能力がゴールキーパーの評価を大きく左右することがあるということです。

2位以下のランキングは以下の通りです。

順位選手名チームパス本数スロー本数平均距離
1ロベルト・サンチェスブライトン126916337.6
2アリソンリバプール118919529.9
3イラン・メリエリーズユナイテッド109025632.9
4アーロン・ラムズデールアーセナル96415737
5カスパー・シュマイケルレスター96214938.9
6エデルソンマンチェスター・シティ95115130
7ジョーダン・ピックフォードエバートン87110853
8デビド・ラヤブレントフォード85111641.5
9ティム・クルルノリッジ83315539.4
10ジョゼ・サウルヴス83019739.3

プレミアリーグ2021-22 クロスボール処理本数 ランキング

ゴールキーパーのもう1つの大事な仕事、クロスボール処理に関するスタッツです。クロスボールの処理本数と、クロスボール処理率です。

クロスボールの処理本数は、その名の通り処理したクロスボールの本数です。1試合あたり1本以上のクロス処理があれば多い方ですので、おそらくコーナーキックの処理は含まれていないものと思われます。

ペナルティエリアにあげられたクロスボールのうち、どの程度の割合のボールをキーパーが処理したかの指標がクロスボール処理率です。ゴールキーパーが処理できる可能性が全くないクロスも分母に含まれますので、概ね10%を超えてくると、高い方です。

1位:ロベルト・サンチェス(Robert Sánchez) 37本 / 処理率 11.7%

クロスボール処理に関するスタッツのトップは、同じくブライトンのロベルト・サンチェスでした!

ロベルトサンチェスの守備範囲の広さが際立つ結果になりましたね。

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2位以下のランキングは次の通りです。

順位選手名チーム名ペナ内への
被クロス数
クロス
処理数
クロス
処理率
2ニック・ポープバーンリー375369.6
3ジョゼ・サウルヴス3153410.8
4ジョーダン・ピックフォードエバートン310227.1
5アリソンリバプール221219.5
6イラン・メリエリーズ・ユナイテッド245218.6
7アーロン・ラムズデールアーセナル260218.1
8ウーゴ・ロリストットナム352216
9エドゥアール・メンディチェルシー243197.8
10カスパー・シュマイケルレスター278196.8

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まとめ

いかがだったでしょうか。

プレミアリーグでセービング関連のスタッツで1位を記録したのは、ウルヴスのジョゼ・サでした。セーブ率、PSxG+/-の2つのスタッツで1位でした。尚、セーブ数はリーズユナイテッドのイラン・メリエがトップでした。

優勝争いを繰り広げたマンチェスター・シティのエデルソン、リバプールのアリソンは防御率やクリーンシート数といったスタッツで圧倒的な数字を記録しています。

そんな、アリソンやバーンリーのニック・ポープは、シュート関連のスタッツでも上位なのに加え、ペナルティエリア外でのクリア数でトップを記録し、ディフェンスラインのカバー力の高さを示しています。

またロベルト・サンチェスはクロス処理数やパス数でトップを記録し、シュートストップ以外でもチームに大きく貢献していることがわかりました。

もちろんスタッツはあくまで1つの指標であり、それだけで表せないゴールキーパーの価値というものもありますが、参考までに楽しく読んでもらえればと思い書きました!読んでくださりありがとうございました!

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