「キーパーってなんで背番号1が多いの?」「1番が埋まってたらどの番号にすればいい?」
サッカーをしていると、意外と悩むのが“背番号”ですよね。
特にゴールキーパー(GK)は、チームの最後の砦として特別な役割を担うポジション。
だからこそ、背番号にも深い意味や歴史があります。
この記事では、ゴールキーパーの背番号の意味・由来・有名選手の番号の傾向をわかりやすく解説します。
さらに、子どもや社会人GKにおすすめの番号、ちょっと変わった背番号を選ぶ理由なども紹介しますよ。
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なぜゴールキーパーは「背番号1」が定番なのか
背番号制度の始まりとGKが1番になった理由
背番号制度が導入されたのは1930年代。フォーメーションが「2-3-5」だった当時、守備の最後尾に立つゴールキーパーが自然と1番を与えられました。
当時はポジションごとに番号が固定されていて、1番=ゴールキーパー、というルールが自然に定着しました。
- 1番:ゴールキーパー
- 2〜5番:ディフェンダー
- 6〜8番:ミッドフィルダー
- 9〜11番:フォワード
このように、1番は守護神、10番はチームの中心、というサッカー文化はここから生まれたのです。
Jリーグでは「1番=GK限定」
実はJリーグでは、背番号1はGKしか登録できないという公式ルールがあります。
フィールドプレーヤーが1番をつけることはできません。
一方でスペインのトップリーグ、ラ・リーガではGKの背番号は1番・13番・25番が原則と定められています。
他のポジションとの番号の関係(2〜11の意味)
かつての背番号制度ではポジションに応じた番号が割り当てられていました。
| 番号 | 主なポジション |
|---|---|
| 1 | ゴールキーパー |
| 2・3 | サイドバック |
| 4・5 | センターバック |
| 6・8 | ボランチ |
| 7・11 | サイドアタッカー |
| 9 | センターフォワード |
| 10 | 司令塔・エース |
この名残から、今でも「1=GK」「9=エース」「10=チームの中心」というイメージが定着しています。
背番号1以外のゴールキーパーもいる?
GKによくある番号の理由
1番が定番とはいえ、控えGKやチーム事情によって別の番号をつけることもあります。
プロチームを見ていると、「1番」がレギュラーGKに使われ、控えGKは「12」「13」「23」などをつけていることが多いです。
- 12番:スタメン11人の次=控えを意味
- 13番:2番目・3番目のGKによく使われる
- 23番:代表などで人気の番号
背番号の裏にあるストーリー(控えGK・特別な想いなど)
背番号には選手それぞれの想いが込められており、あえて1番ではなく別の番号を選ぶ選手もいます。
- 「正GKが1番だから、次のチャンスを狙う意味で12番を選ぶ」
- 「自分がプロデビューした日が21日だから」
- 「日本代表GKがつけていた23番に憧れて」
背番号は単なる数字ではなく、「選手の個性と想い」が込められたものなんです。
背番号を選ぶときには、自分なりのこだわりをもって選ぶと、プレーにも良い影響があるかも知れません。
日本代表・世界の有名GKの背番号一覧
日本代表GKの背番号
日本代表のGKの背番号は、近年では1番、12番、23番が主流になっています。
2025年現在の日本代表では、
クラブや代表によって番号は異なりますが、
共通して「1番」はチームの守護神を示す番号です。
かつては、GKも別の番号を使用している場合もありました。
個人的には、日本代表の世界デビュー戦となった1998年のフランスW杯で、ド派手なユニフォームに20番を身に着ける川口能活の印象が鮮烈に残っています。
日本代表GKの背番号1のジンクス
1998年のワールドカップ初出場以降、日本代表のゴールキーパーには1つのジンクスがあったんです。
「背番号1番をつけていると本大会に出場できない」
- 1998年 正GK:川口能活 20番 (1番は小島)
- 2002年 正GK:楢崎正剛 12番 (1番は川口)
- 2006年 正GK:川口能活 23番 (1番は楢崎)
- 2010年 正GK:川島永嗣 21番 (1番は楢崎)
そんなジンクスを初めて破ったのが5大会目の出場となった2014年の川島でした。川島は史上初めて背番号1番としてワールドカップのピッチに立ちました。
海外のトップGKの背番号
では、実際に世界のトップGKたちはどんな番号を背負っているのでしょうか?
ここでは、2025年時点の市場価値ランキング上位のトップ10を紹介します。
必ずしも背番号1を身に着けているわけではありませんね。
| No. | 選手名 | 所属クラブ | 背番号 |
|---|---|---|---|
| 1 | ディオゴ・コスタ (Diogo Costa) | FCポルト(ポルトガル) | 99 |
| 2 | ジャンルイジ・ドンナルンマ (Gianluigi Donnarumma) | マンチェスター・シティ(イングランド) | 25 |
| 3 | ダビド・ラヤ (David Raya) | アーセナル(イングランド) | 1 |
| 4 | グレゴール・コベル (Gregor Kobel) | ボルシア・ドルトムント(ドイツ) | 1 |
| 5 | グリエルモ・ヴィカーリオ (Guglielmo Vicario) | トッテナム・ホットスパー(イングランド) | 1 |
| 6 | バルト・フェルブルッヘン (Bart Verbruggen) | ブライトン(イングランド) | 1 |
| 7 | ギオルギ・ママルダシュヴィリ (Giorgi Mamardashvili) | リバプール(イングランド) | 25 |
| 8 | リュカ・シュヴァリエ (Lucas Chevalier) | パリ・サンジェルマン(フランス) | 30 |
| 9 | アナトリー・トルビン (Anatoliy Trubin) | ベンフィカ(ポルトガル) | 1 |
| 10 | ウナイ・シモン (Unai Simón) | アスレティック・ビルバオ(スペイン) | 1 |
| 11 | ジョアン・ガルシア (João García) | FCバルセロナ(スペイン) | 13 |
| 12 | マルコ・カルネセッキ (Marco Carnesecchi) | アタランタ(イタリア) | 29 |
| 13 | ミレ・スヴィラール (Mile Svilar) | ASローマ(イタリア) | 99 |
過去の名GKの印象的な番号
ジャンルイジ・ドンナルンマ(PSG: No.99)
ドンナルンマはPSGでは「99」をつけていました。
自身の生年(1999年)に由来しており、「自分のルーツを忘れない」という意味を持っているそうです。
ジャンルイジ・ブッフォン(ユヴェントス: No.77)
イタリアのレジェンドブッフォンは、ユヴェントス復帰時に77番を選びました。
これはパルマ時代に愛用していた番号であり、「原点回帰」や「初心に戻る」という意味があったそうです。
もともと「7+7=14(自分のラッキーナンバー)」という遊び心で選んだもののようです。
ペペ・レイナ(リヴァプール他 :No.25)
Embed from Getty ImagesレイナはリヴァプールやACミランなど複数のクラブ在籍時に「25番」を選んでいました。生まれ育ったスペインで幸運の数字だったからとされています。また、同じ番号をかつての師匠であるヴィジャレアル時代のGKがつけていたことで「敬意を表した」意味も込められています。
ティボー・クルトワ(チェルシー:No.13)
Embed from Getty Imagesクルトワはチェルシー時代から「13番」を好んで着用。これは**「不吉」とされる数字を逆に「力に変える」おまじない的な発想**からだと言われています。また、レアル加入当初にはすでにナバスが1番を着用していたため、それを尊重して継続しています。
単なる背番号ではなく、「自己表現」「敬意」「運命の数字」「哲学」などが込められているケースが多いですね。
エミリアーノ・ヴィヴィアーノ(サンプドリア:No.2)
Embed from Getty Imagesイタリアのヴィヴィアーノは「2番」をGKとして着用し、SNS上でも「GKなのに2番!?」「なぜ2番なの?」と話題になりました。本人によると「空いていたから2番を選んだだけで深い理由はない」と語っていますが、インパクトの強さからSNSで拡散されました。
Jリーグで最も使われている背番号ランキング:やっぱり「1番」が圧倒的人気!
Embed from Getty Imagesではここで、Jリーグ各クラブで実際に使われているゴールキーパーの背番号を集計したデータを見てみましょう。
(※2025シーズン登録選手を対象にした独自集計)
| 背番号 | 使用人数 | 備考 |
|---|---|---|
| 1 | 16人 | 断トツ人気。多くのクラブで正GKが着用 |
| 21 | 13人 | 控えGKの定番番号 |
| 31 | 7人 | 若手GKや第3GKに多い番号 |
| 13 / 16 / 71 | 各3人 | サブGKや個性的な選手が選ぶ傾向 |
| 24 / 29 / 32 / 38 / 41 / 81 | 各2人 | チーム事情によってばらつきあり |
| その他(15,17,18,19,20,22,23,25,26,30,33,35,36,44,45,46,47,49,50,51,58,77,96,98,99) | 各1人 | 個性重視の背番号も少なくない |
傾向と考察
Jリーグでもやはり「背番号1は守護神の証」という伝統が根強く残っています。
次いで多いのが21番で、これは控えGKが選ぶことが多い番号です。
31番も比較的多く、ユース出身や若手GKが選ぶケースが目立ちます。
一方で、71番や77番、99番といった変わり種の番号を選ぶGKもおり、
「自分らしさを出したい」「海外のスターGKにあやかりたい」など、個性を大切にする選手も増えています。
一方控えGKの定番だった12番はサポーターの番号として定着したのか、一人も使用していませんでした。
ゴールキーパーが背番号を変える理由
移籍・チーム事情による変更
GKが背番号を変える理由の多くは移籍やチーム事情。
新しいチームに加入した際、すでに1番が埋まっている場合は12や21など別の番号からスタートすることも多いです。
番号に込めた思いやゲン担ぎ
GKは精神面がプレーに直結するポジション。
だからこそ、縁起のいい数字や、自分にゆかりのある数字を選ぶ選手もいます。
キッズや社会人GKにおすすめの背番号
1番以外の番号で決めきれない人へおすすめの番号
1番以外でなかなが背番号が決めきれない方へは、以下の番号がおすすめです。
- 12番:控えGKとして定番、意味も分かりやすい。
- 21番:2番目のGKという意味で自然。
- 23番:少し個性を出したい人におすすめ。
まとめ:背番号にはGKの誇りと個性が詰まっている
ゴールキーパーの背番号には、
「守護神としての誇り」と「自分らしさ」が表れています。
1番は伝統と信頼の証。
12・21・23番なども、それぞれの意味やストーリーを持っています。
これからGKとして背番号を選ぶ人は、
「自分がどんな守護神になりたいか」を意識して選ぶといいですよ。







